「ゲノム創薬」には大きく分けて2つの特徴があります。一つ目は、発症のメカニズムを遺伝子レベルで解明することで、従来は原因が特定できなかった病気に対する新しい治療薬や、既存薬よりも効果が高い治療薬を開発することです。がん、アルツハイマー症、糖尿病などターゲットとなる病気は数多くあります。

二つ目は、ある病気に有効なクスリを見つけるプロセスが飛躍的に合理化できることである。従来の創薬は、膨大な数の化合物を揃え、その中からターゲッ トとなる有効成分を求めて手当たり次第にスクリーニングを行なってきました。

これに対し、病気のメカニズムが遺伝子レベルで分かれば、ターゲットとなる物質 (タンパク質など)を予め特定し、その物質に作用する化合物の構造を予想したり、人工的に設計することも夢ではありません。

「ゲノム創薬」の具体例はすでに、肥満治療薬などで試みられている。本格的に登場するのはまだしばらく先になるとみられるが、その可能性とインパクトは非常に大きいものがあります。同時に、「ゲノム創薬」のためには膨大な研究開発投資が必要となります。