戦後、欧米からの製品輸入や技術導入によってスタートした日本の製薬産業は、1970年代あたりから独自の開発力を高め、いまや海外で売上げ上位に入る医薬品も多数生み出しています。さらにICHによる世界統一市場をにらんで、各メーカーとも海外展開に積極的に取り組みはじめました。

日本企業の海外進出にはおおむね3段階あり、第2段階では、自社で開発した医薬品を海外メーカーにライセンス供与したりバルク(原料)輸出します。第2段階 では、海外に研究開発や製造の拠点を設け、現地メーカーと共同販売などを実施。

そして第3段階では、海外で研究開発から生産、販売まですべて自社で行います。第3段階までいけばグローバル企業の仲間入りといえるが、現在、そこまで行っているのはアルツハイマー治療薬「アリセプト」を有するエーザイ、統合失調症治療薬「エビリファイ」を有する大塚製薬など数社に限られています。

一方、日本の医薬品市場はすでにアメ リカに次いで世界第2位の規模を持つだけに、ファイザー、グラクソスミスクライン、ノバルティスファーマ、リーライリリーなどの海外メーカーが進出しています。進出当初は国内メーカーと販売提携する形が一般的だったが、次第に自社での販売力を整え、最近は完全自販体制に移行するところが増えてきました。

外資系製薬企業の国内での売上高のシェアはすでに30%程度に達し、さらに今後、ICH合意で海外の臨床データが利用できるようになれば、40%以上になるとも予想されています。製薬産業の競争は、まさにグローバル化しつつある。