薬といえば、薬局の店頭に並んでいる胃腸薬や総合感冒薬、ビタミン剤、ドリンク剤を連想する方が多いと思います。これらは「一般用医薬品」と呼ばれ、薬局で自由に買うことができます。

その一方、医師の処方がないと使用できない薬もたくさんあります。これを「医療用医薬品」といい、「一般用医薬品」と区別されています。「医療用医薬品」は一般向けの広告が禁止されていることもあり、よく名前を聞く薬は「一般用医薬品」のほうが多くなっています。

「医療用医薬品」には、国内売上高が100億円を超えるものが120品目以上ある。これに対して、一般用医薬品市場におけるカゼ関連薬は全体で約1500億円、胃腸薬も330億円程度にすぎません。普段のイメージで製薬企業をとらえていると、本当の姿を見誤ることになりかねません。

薬は人間の体に直接、作用するものだけに、そもそも国の承認がないと製造や販売ができません。「一般用医薬品」は、薬理作用が比較的穏やかであったり、長年の使用で安全性が確認されているなど、一般消費者が自分の症状に合わせて薬局で自由に購入し、使用することができます。

最近では、胃腸薬のH2ブロッカーや解熱鎮痛薬のロキソニンなど医療用医薬品の成分を転用した「スイッチOTC」と呼ばれるタイプも増えています。

一方、「医療用医薬品」は、病院で処方されたり医師の処方せんを持っていって薬局で買うもので、自由に手に入れることはできません。「医療用医薬品」は薬理作用が強いものが多いし、市販されてまだ期間がたっていないなどの点から、医師の指示のもとで使用される必要があるからです。「医療用医薬品」は一般向けの広告も禁止されています。

「医療用医薬品」や日本で未承認の薬も、海外から個人輸入することは可能だが、使用上の注意など服用にあたっての知識がないと重大な副作用が発生することもありますし、偽薬が販売されていることも少なくありません。「一般用医薬品」と「医療用医薬品」は、法律上の扱いもその使われ方も違うことをよく理解しておく必要があります。